吊り橋効果

皆さんは吊り橋効果と言う言葉を聞いた事はないでしょうか。あまりにも有名になりすぎてしまったので、たいていの恋愛本に書かれています。ですが一応説明します。

 

吊り橋効果と言うのは吊り橋のような足元が不安定でドキドキしてしまう状況で出会った男女は恋に落ちやすいという心理効果のことをいいます、本当は吊り橋の上にいるためにドキドキしているだけなのに、私は素敵な相手に出会ったので、ドキドキしているんだと錯覚を起こしてしまい、相手に対する恋愛感情を高めてしまうというものです。

 

初めて知った方は、「そんな単純なことで本当に恋愛感情が高まるの?」と思われたかも知れません。そこで、2つほど吊り橋効果に関連した研究がありますのでお話しします。

 

フロリダ大学のブレット コーエンは、サスペンス、スリラーのような映画は観客をドキドキさせるので、恋愛感情を高めるだろうと予想しました。この仮説を調べるため、映画館から出てくる70組のカップルをこっそり観察してみたのです。この映画館では、サスペンス、スリラー映画とドキュメンタリー映画のどちらかを上映していたのですが、ドキュメンタリー映画を見て出てきたカップルは、何事もなかったかのような顔をして出てきました。手を握ったりすることもあまりありませんでした。

 

ところがサスペンス、スリラー映画を観てきたカップルは、お互いの体を密着させるようにして出てきたのです。腕を組み顔を近づけてベタベタしていたのです。おそらくは映画を見てドキドキしたので、吊り橋効果によって恋愛感情も高まったのでしょう。

 

また、テキサス大学のシンディ メストンは、テーマパークで似たような研究を行っています。絶叫系のジェットコースターに乗ろうとしている人、または乗り終えたばかりの人に異性の写真を見せて点数をつけてもらったのです。

 

するとジェットコースターに乗ろうとしている人(まだ乗っていないので、ドキドキしていない)は、異性の魅力を低く評価しました。デートしたいですかって言う質問にも、あまり乗り気ではないと答えていました。

ところがジェットコースターを乗り終えたばかりの人は、同じ異性の写真を見て、「とても魅力的」と答え「デートもしたい」という回答が多かったんです。ジェットコースターに乗ったばかりでドキドキしていると異性を魅力的に見てしまうのです。

 

吊り橋効果についてはかなりの研究蓄積がなされていますから、明確な現象だといえます。だから気になる異性と出かける時はできるだけドキドキさせるような場所を選ぶといいかもしれません。

 

例えば、イルカショーを見るときにはなるべく最前列に並んで座って水しぶきがかかる位がいいでしょう。

ドキドキさせることにさせることに成功すれば、一緒にいるあなた自身についても高い評価が受けられるでしょうから。